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CYPと遺伝子多型 総説・注意点
遺伝子は、父親と母親から引き継いだ2対の遺伝子からなり、アルコールの場合、通常型の *1遺伝子と、酵素活性が低い *2遺伝子が存在し、その組合せが(*1/*1)であると「お酒が飲める人」、(*1/*2)では「まあまあ飲める人」、(*2/*2)であると「飲めない人」と説明しました。しかし、これは アセトアルデヒド分解酵素ALDH2 の場合についてです。
薬の代謝に関係する、CYPの場合は、一般的に 2対の遺伝子のうち、1つでも通常型の遺伝子があれば、通常の酵素活性が得られる、すなわち薬の代謝に支障はないとされています。 いくつもあるCYP遺伝子多型 ここでは 各CYPの代表的な遺伝子の違い(多型)を紹介しますが、実際には 多数の 遺伝子多型があります。どれだけ多いか、もし 知りたければ こちら英語のホームページとなりますが、参照ください。 また前ページ「CYP遺伝子型と表現型の違い」でも説明しましたが、遺伝子に変異があっても、実際の身体上のCYP機能(薬物代謝機能)には 影響が無い場合もあります。 逆に、まだ見つかっていない 多型の存在も否定できません。あくまでも 目安と考えてください。 特定のCYP遺伝子多型があったとしても... 当然ながら、医薬品は 十分な安全性を考慮して 研究、開発されています。近年 CYPの役割が認識されるとともに、新しく発売される薬は、どのCYPで代謝されるか、どのCYPの働きを邪魔する(阻害する)か などを、試験管レベルで調べ、万が一、危険性のあるものは、発売中止になったり、注意書きがされるようになってきました。特定のCYP代謝能力が低かったとしても、薬が まったく 飲めないわけではありません。 ある特定のCYPの代謝能力が低くても、別種のCYPや酵素が 変わって代謝することもあり、遺伝子多型をもつ人が、実際にその薬を飲んだときに、どのような血中濃度の増減をおこすか、さらに 他の薬と飲み合わせた場合にどうなるかまでは、その無限のパターンゆえ、調べられないのが現状です。 遺伝子の判定が すべてでは無い点、医学は 万能では無い点を ご了承下さい。 <<はじめに戻る |